施主とのコミュニケーションのとりかた~新築工事で現場監督に求められるスキル…伸びしろだらけの新人現場監督の君に~

2022-03-08建築屋的な話,現場監督と人施主、意思疎通、現場監督

現場監督にはコミュニケーション能力は必須スキルだ。
監督は施主の想いをくみ取り、現場を管理するのが役目。
この能力は教育である程度は身に付くが
経験よるスキルアップの方が大きい。

つまり、
若手はあらゆる場面に対する経験も少ないから、苦手意識を持つ。
特に施主とのコミュニケーションを苦手に感じる者は多い。

それは仕方のない事である。

施主の方が年上の場合がほとんどで人生経験も豊富。
コミュニケーション=意思の疎通も相手の方が上手だ。

そんな現場監督にむけて、施主とのコミュニケーションの取り方と
家づくりにおける監督に求められるものを記す。

会社組織できっちりと教育があり、施主との連絡手段が仕組み化されている組織に居る監督であれば、それを実践・継続すればスキルアップしていくだろう。

そのような教育の仕組みも無く、施主との関係性に悩んでいるなら参考になり施主との関係性は良くなる。結果として組織からも信頼される現場監督に近づくでしょう。

施主とのコミュニケーションに自信がない理由の一つに、連絡を取るタイミングや報告方法が分からない。毎回違うなんてのもあると思う。私が普段、施主相手にしている流れも含め記します。

施主が現場監督に求めるものは
信頼出来て安心して任せれること。
何でも相談出来る頼れる存在

施主をファン化出来れば、事はすんなり進むよ
ベテランはこれが出来ているのよ!!


業界20数年目の先輩現場監督からのアドバイス。
自身に取り入れ出来るものを取捨選択しスキルアップに活用してください。

会社が監督に求めるモノ

会社が監督に求めるモノは、現場管理です。
家づくりの現場管理に含まれるものは多い。

問題無く円滑に現場をすすめること。
現場の職人の評判も良く、現場周辺からのクレームの無い現場管理。
実行予算より1%でも残すことが出来る管理能力。
施主に感謝され集金が出来る事。


付け加えるなら、REFや紹介につなげることが出来ること。

現場が監督にもとめるもの

施主の家づくりの経緯を含めた情報の共有。
円滑な段取り、変更などによる仕様変更の早期の現場共有。
先を見据えた現場指示と定期的なうち合わせ。

施主とのコミュニケーションの取り方

人と人の円滑な付き合いは、単純接触の原理と快楽の共有です。
接触回数を重ねるごとに相手との親密度は上がり、一緒にワクワクする事、楽しいことを共有することで、更に距離は縮まる。
←コレ基本。

仲間内でも男女間でも、監督と施主の関係も。

定期的な進捗報告を仕組み化する

現場の進捗報告を施主との共通事項として仕組み化してしまうこと。

最低でも週1回の現場の進捗状況と
今後の予定の報告をするという取り決めを着工前にすること。
手段は記録が残るのもがおすすめ、メール等。
理由は打ち合わせ記録としてお互いに保険になる為。

また、報告日時(週末なのか週の頭か、週に1回か複数回か)その相手も、
夫婦なら2人共に、担当営業や上司に同時に送ることがベスト。

定期的な報告以外にも、イベント毎に報告いれることです。

具体的には、基礎鉄筋検査合格、コンクリ打設、資材搬入等。
加えて、外部工事の段階で天候が影響する際にも都度報告。
養生内容を説明し、施主の不安を取り除くこと。

自分ならこれは不安だろうなぁ。という部分は先手をとる。

現場に誘うこと、進捗具合も公開してワクワクさせること

家づくりの中で一番ながく、施主が興味抱くのは木工事です。
建て方後、足元が安全になったら現場へ誘い、一緒に進捗具合の確認をします。
何度でも。
進捗報告の中で、次のお休みの日や家族皆の都合を確認して

『壁が出来てきて部屋らしくなりました』
『階段が出来てきました』
『悩んでいた収納部が出来ました』
『楽しみにしていたキッチンが組みあがりました、一緒に確認に行きましょ』


いくらでも誘い文句は出てくるはず。

夢や憧れが形になっていく過程を施主は楽しみしています。
いくらでも現場に誘いましょう。
一緒にワクワクして距離を更に縮める事が出来るよ。

施主が現場監督に求めるモノは

現場の進捗状況がキチンと伝えることが出来る。
施主に不信感や不安を持たせない。
信頼出来てなんでも相談出来る。

具体的には…
職人にしっかりと施主の意図(想い)を伝えること。
それに対し一番良い手段を導き現場を動かせること。
職人が監督の指示を聞かない現場は、施主は不安でしかありません。

若くても新人でも頼れる監督はいくらでもいる。
若さや経験不足は仕方ない。補う何か(武器)を持つことです。
誠実さ、フットワークの軽さ、調べる勤勉さやレスポンスの速さ等。

ベテラン監督も最初からベテランだったわけではないよ。

まとめ

施主とのコミュニケーションの取り方を軸に
家づくりにおける現場監督に求められるモノをまとめました。

施主が現場監督に求めるものは、信頼出来て安心して任せれること。

ネットで検索すると

監督信用できない
監督仕事してない
監督に伝えたことが現場にも営業にも伝わってない
現場の状況が分からない
いつ完成するのか教えてくれない…等など

現場監督に関係するクレームや不信感を良く見かけます。

原因は皆、監督と施主のコミュニケーション不足からくるものばかり。
逆に言えば、施主とコミュニケーションがうまく取れる監督は差別化が出来て、会社からも施主からも頼れる存在と言えます。

原因が分かれば、解決方法も決まってる。
単純な話です。

言い回しや使う言葉は、経験や会社単位で共通言語があるかもしれない。営業担当や上司に確認し共有することでスキルアップに繋がる。

現場監督は家づくりの要です。
現場管理の定義を理解し
会社・現場の代表責任者として施主と接しているという自覚が大事。

おしまい