住宅基礎工事が始まる。施主が心配するコンクリートと雨。寒い時期の対策を雪国の監督監督より。

2021-11-14家づくりのetc,建築屋的な話

家の新築は基礎工事から始まる。
約4か月間の工事の内の約3週間。

地盤を掘削し鉄筋を組みコンクリートを流し込む。

工事中の雨や冬の寒い時期の工事は施主としては心配なところ。
知識を身に付け工事進捗を安心して見れる為に
現場監督が解説します。

この記事を読むと
工事中のいらない心配や不安は無くなる。
施工管理についての疑問や問い合わせも専門色が濃くなり
軽くあしらわれるなんてことは無くなる。

まぁ施主に対してそんな対応する段階で
プロ意識も家づくりのレベルもたかが知れてる。

私は雪国の現場監督として住宅工事の施工管理している。
建築業界はまもなく30年だ。
住宅業務以前には海が近い地域に住んでいた。
冬季間は公共の仕事として、一般的にテトラポットと呼ばれる6脚ブロックや波消しブロック等を大量に施工管理もしていた。コンクリート系は得意分野だ。
住宅のアプローチのスタンプコンクリやカラーコンクリ。
市松系仕上げやUS歩道等、実務経験も豊富だ。
(都合良くやらされていたのかもしれないが…コストカット目的!?)

雪国の家づくりに携わる現場監督はこの分野には強いと思う。
条件の厳しい地域で施工管理を続けている自信がある。
雪国の冬の住宅の基礎のレベルは夏場のそれと比べると数段強い。

雪国独自のものだろう。
強度を上げ、早強や防凍材の使用に温度管理等々。
これはプロとして施主を安心させる根拠だ。

ただ、雪国全ての工務店・HMがそうだとは言えない。
レベルの低い会社も知識や経験不足の現場監督も居るだろう。

家づくりを頼む会社や監督が
レベルの低い状態なら突っ込めるような記事を
施主がプロに意見・指導出来るような記事を目指します。

基礎工事のコンクリートと雨と冬の話。

どうぞ。

基礎工事中の不安要素

基礎工事中に施主が不安を感じる要因は


鉄筋の養生
コンクリートと雨
冬季間のコンクリート

が思い浮かぶ。
現場の綺麗汚いや挨拶が出来ない等は問題外なので省く。
出来て当たり前。
それすら出来ない業者を現場に入れている元受け工務店・HMは疑うレベルだ。
自社で教育も指導も出来ないのに
家づくりのアドバイスされても施主には響かない。

鉄筋の養生

鉄筋は鉄だからサビが生じる。
現場に搬入された鉄筋を雨ざらしにするのは論外。
見ていても気持ちが良いモノではない。
台木に乗せて地面より浮かせ
シートにて養生は必須。

雨に当たらなくとも時間と共にサビは生じる。
降雨の予定が無くともシート養生は必要。
誤解されがちだが、ぽつぽつとある表面上のサビは問題はない。
鉄筋全体がサビだらけは別。

コンクリートの打設中の雨、打設前後の雨

コンクリートは水・セメント・骨材で構成されている。
設計通りの強度で硬化するのに必要な量で配合されている。
打設中に(流し込み中)に水を足しても引いてもNG。

つまり
コンクリートの水分が砕石や型枠に取られるのも
打設中に大雨にあたり水が増えるのもダメ。
多少の雨、霧雨や霧のなかのような状態なら大丈夫。

打設前に雨が降り砕石や型枠が濡れるのは問題ない。
打設後(触れるようになり、水で流されない程度に硬化)に雨に降られるのも問題は無い。
理由はコンクリートは湿潤養生(湿った状態を必要な日数保つ)が大事で打設後の初期に適切な養生をすることは、品質の向上につながる。

打設後のコンクリートにシートや布のようなものを被せ水浸しにしている状態を見ることがあるなら、それはコンクリートの湿潤養生をしている最中です。

打設後に数日経ち、雨が降り基礎内がプールのような状態を見かけることもある。
これを『湿潤養生です』というのは無理がある。
たしかに湿潤状態にはなっているが、ただの雨ざらしだ。
施主の立場ならそうなる。
適切な養生期間を経て、木工事まで期間があるならシートによる養生は必須である。夏場はシート養生しながら内部に水を張ることで湿潤状態を保てる。
『養生です』と施主に胸張って言うのであればここまで必要。
それがプロ。

冬季間のコンクリート

コンクリートのもう一つの不安は冬季間の寒い時期の工事だろう。
5℃以下で打設する場合は何らかの対策が必要となる。

たま~に、聞かれるのよ。
『雪国だと、冬の4ヵ月間で家建たないんでしょ?』って
雪が珍しい地域の同業者から…どんな情報だよ。
そんなイメージを持つ人も実際居る。
じゃあ、雪国の建築屋は冬失業かよっつー話。

雪国では冬季間もコンクリート工事は行う。
公共事業も、住宅の基礎工事も。
ノウハウが地域で、会社別で確立され施工実績もある。
施主にも自信を持ち説明出来るからだ。

寒い時期のコンクリートの不安は凍結の恐れ

コンクリートには水が使われている。
施工側が注意するのも同じ、凍結対策だ。
その対策は至極当たり前だが
コンクリートが硬化するまで凍結しない温度を保つこと。

寒い時期の対策

コンクリートは朝早い時期の施工
早い時間で開始する事で夜間の凍結防止策

圧縮強度を上げる
外気温が低い際の温度補正

早強コンクリートの使用
養生期間の短縮

防凍剤の使用
凍結防止策

シート養生して内部に熱源(ヒーターや練炭等)を入れ温度管理
養生期間中の凍結防止策と凍害防止の根拠

会社によっては
早強コンクリートを使わず養生期間も長く保つという施工をするところもある。
施工地が遠隔地の場合、冬は天候による移動時間が増え管理に支障がある場合もある。施工時期の天候・気温そして場所により組み合わせを考慮する。

凍害を起こしたコンクリートとは

気温が低い状態で対策をせずにコンクリート工事を行うと
凍害が起こる可能性がある。

凍害を起こしたコンクリートは固まっているように見えて固まってない。
もちろん品質も悪い。
強度試験も出来ないだろう…試験する度に崩れていく。
鋭利なもので削ると角砂糖のように削れる。
時間の経過に伴い表面も崩れてくる。ボロボロと見るも無残に。
凍害を起こしていたらそのコンクリ全て信用ならない。
というよりも、基礎工事で凍害を起こす業者自体が信用ならない。

計画ある方は頭の片隅に。

雪国では冬に良く言われる「春先にしましょう」

雪国では外部の仕上げ(駐車スペースやアプローチ)は時期を選ぶ。
これは強度的には問題ない施工は出来るが、養生が困難な場合があり仕上げに影響が出やすい。ようは見た目の問題。
ビジュアルは大事。
(シートの跡や水滴による変色等いくつかある)
上記の理由で冬季間工事の施主には春先に勧める。

まとめ

施主が心配するコンクリートと雨の問題。
そして寒い時期のコンクリート対策をまとめました。
住宅工事は4ヵ月程で、基礎工事は3週間程。
ながいようでアッという間に終わる。
そして木工事に比べ基礎工事は、あまり興味を示さない施主は多い。
家を支える大事な基礎なんだけど。

ネットを見ていると意外と多いなぁと感じる。
コンクリと雨、そして冬の工事の心配事。
会社側が施主に対し安心出来るような説明不足。
そもそもそれって正規な施工じゃない。

という印象と、会社側の説明もそれ違うだろって。

そんな想いで良くありそうなことはこれだな?って網羅しました。
雪国の現場監督として、私ならこうすると。
この記事が家づくりの不安解消のきっかけになれば幸いです。

おしまい

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