雨の中コンクリート・冬のコンクリート。雨・雪対策はそれで大丈夫!?施主が心配する悪天候時の基礎工事とコンクリートを現場監督よりアドバイス♪
住宅新築工事は基礎工事から始まる。
約4か月間の工事の内の約3週間。
地盤を掘削し鉄筋を組みコンクリートを流し込む。
基礎工事中の雨。
冬の寒い時期の工事は施主としては心配。
工事進捗を安心して見れる為
ワクワクして家づくりをする為に
知識を身に付けましょ♪
知識を得るといらない心配や不安は減る。
施工管理の疑問や
問い合わせも専門的に。
『こっちはシロウトなんだ』
なんて言う前に
勉強しましょ♪
大事な家族と過ごす家づくり。
私は雪国の現場監督として住宅工事の施工管理している。
建築業界はまもなく30年。
住宅業務以前は海が近い地域に住んでいた。
冬季間は公共の仕事として
一般的にテトラポットと呼ばれる6脚ブロックや波消しブロック等を
大量に施工管理していた。コンクリート系は得意分野。
住宅のアプローチのスタンプコンクリやカラーコンクリ。
市松系仕上げやUS歩道等、実務経験も豊富だ。
(都合良くやらされていたのかもしれない…コストカット目的!?)
雪国の現場監督はこの分野には強い。
条件の厳しい地域で施工管理を続けている自信がある。
雪国の住宅の基礎のレベルは夏場のそれと比べると数段強い。
雪国独自のもの。
強度を上げ、早強や防凍剤使用に温度管理等。
これはプロとして施主を安心させる根拠。
雪国全ての工務店・HMがそうかというと別だ。
レベルの低い会社も知識や経験不足の現場監督もいる。
家づくりを頼む会社や監督が
施主として安心、信頼出来ないなら
施主がプロに意見出来るようにと…
基礎工事の
コンクリートと雨。
そして冬のコンクリートの話。
基礎工事中の不安要素
基礎工事中に施主が不安を感じるのは
鉄筋の養生
コンクリートと雨
冬季間のコンクリートでしょう。
現場のきれい・きたない
挨拶しないは問題外。
できない業者を現場に入れている元受け工務店・HMは疑う。
教育できないのに
家づくりのアドバイスされても施主は響かない。
鉄筋の養生
鉄筋は鉄だからサビが生じる。
現場に搬入された鉄筋を雨ざらしにするのは論外。
見ていても気持ちが良いモノではない。
台木に乗せて地面より浮かせ
シートにて養生は必須。
雨に当たらなくとも時間と共にサビは生じる。
降雨の予定が無くともシート養生は必要。
誤解されがちだが、ぽつぽつとある表面上のサビは問題はない。
鉄筋全体がサビだらけは別。
コンクリートの打設中の雨、打設前後の雨
コンクリートは水・セメント・骨材で構成されている。
設計通りの強度で硬化するのに必要な量で配合されている。
打設中に(流し込み中)に水を足しても引いてもNG。
つまり
コンクリートの水分が砕石や型枠に取られるのも
打設中に大雨にあたり水が増えるのもダメ。
多少の雨、霧雨や霧のなかのような状態なら大丈夫。
打設前に雨が降り砕石や型枠が濡れるのは問題ない。
打設後(さわれるようになり、水で流されない程度に硬化)に雨に降られるのも問題は無い。
理由はコンクリートは湿潤養生(湿った状態を必要な日数保つ)が大事で打設後の初期に適切な養生をすることは、品質の向上につながる。
打設後のコンクリートにシートや布のようなものを被せ水浸しにしている状態を見ることがあるなら、それはコンクリートの湿潤養生をしている最中です。
打設後に数日経ち、雨が降り基礎内がプールのような状態を見かけることもある。
これを『湿潤養生です』というのは無理がある…
湿潤状態にはなっているが、ただの雨ざらしに見える。
施主の立場ならそうなる。
適切な養生期間を経て、木工事まで期間があるならシートによる養生は必須である。
夏場はシート養生しながら内部に水を張ることで湿潤状態を保てる。
『養生です』と施主に胸張って言うならば。
業界の常識は一般的には非常識。
冬季間のコンクリート
コンクリートのもう一つの不安は冬季間の工事だろう。
5℃以下で打設する場合は何らかの対策が必要。
たまに、聞かれる。
『雪国だと、冬の4ヵ月間で家建たないんでしょ?』って
雪が珍しい地域の同業者から…どんな情報。
そんなイメージを持つ人も実際居る。
じゃあ、雪国の建築屋は冬失業?
失業のとこもあるけどね。
雪国では冬季間もコンクリート工事は行う。
公共事業も、住宅の基礎工事も。
ノウハウが地域で、会社別で確立され施工実績もある。
施主にも自信を持ち説明出来る。
寒い時期のコンクリートの不安は凍結の恐れ
コンクリートは水が使われている。
施工側が注意するのも同じ、凍結対策だ。
その対策は至極当たり前
コンクリートが硬化するまで凍結しない温度を保つこと。
寒い時期の対策
コンクリートは朝早い時期の施工
早い時間で開始する事で夜間の凍結防止策
圧縮強度を上げる
外気温が低い際の温度補正
早強コンクリートの使用
養生期間の短縮
防凍剤の使用
凍結防止策
シート養生して内部に熱源(ヒーターや練炭等)を入れ温度管理
養生期間中の凍結防止策と凍害防止の根拠
会社によっては
早強コンクリートを使わず養生期間を長く保つ場合もある。
施工地が遠隔地の場合、冬は天候による移動時間が増え管理に支障がある場合もある。
施工時期の天候・気温そして場所により組み合わせを考慮。
凍害を起こしたコンクリートとは
気温が低い状態で対策せずにコンクリート工事を行うと
凍害が起こる可能性がある。
凍害を起こしたコンクリートは
固まっているように見えてもろい。
品質も悪い。
強度試験も出来ない。
…試験する度に崩れていく。
鋭利なもので削ると角砂糖のように削れる。
時間の経過に伴い表面も崩れ
見るも無残。
凍害を起こしたコンクリート全てが不安。
というより・・・
凍害を起こす業者はダメでしょ。
頭の片隅に。
雪国では冬に良く言われる「春先にしましょう」
雪国では外部の仕上げ(駐車スペースやアプローチ)は時期を選ぶ。
強度的には問題ない施工は出来るが
養生が困難で仕上がりに影響が出やすい。
見た目の問題。
ビジュアル大事。(シートの跡や水滴による変色等)
などの理由で冬の間は春先に勧める。
まとめ
施主が心配するコンクリートと雨。
そして寒い時期のコンクリートの話。
住宅工事は4ヵ月程。
基礎工事はそのうちの3週間程。
ながいようでアッという間に終わる。
そして
木工事に比べ基礎工事は、あまり興味のない施主は多い。
家を支える大事な基礎なんだけどね。
家族と過ごす大事な家づくり
知識は有って損はない。
寒い季節はアスファルトや
重いコンクリートも浮き上がる!?
不思議な自然現象の記事
おしまい
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